「あのさー、柚」


「ん?」


「柚のこと、マジで好き」


「…なっ…
なにいきなり…!どしたの…!?」



車内の、端っこで


クマくんと向き合う。



クマくんから向けられた視線が、熱っぽい。



……急に好きとか言われると…照れるじゃんか。



「なんか今そう言いたい気分だった」


「変なクマくん」



ふふ、と笑うと、クマくんも笑ってくれる。


心地いいんだ。クマくんといると。



“友達”だったら、きっとそんな風に思わなかった。