返す言葉が思いつかなくて、ハハハと誤魔化すように笑っていると


電話を終えた蒼が部屋に戻ってきた。



「……先輩、コイツの隣は俺って言いましたよね?」



蒼が私の隣にいる西条さんをジロ、っと睨むと、


西条さんが『ごめんごめん』と言いながら私の隣を空けた。


いや、なんで退いちゃうの!?



先輩が退いた瞬間、空いた場所に座る蒼。


……う…また隣に来た。


あからさまに嫌な顔をすると、蒼が腰に手を回してきた。



「うわっ!
なに!?」


「嫌そうな顔すんな」


「嫌な顔してなにが悪いの?」



ふん、と顔を逸らすと、


ぐっと腰を引き寄せられた。



「……!
なにっ!?」


「……今日だけは、俺の彼女だろ?」