『遅れるらしいから先に入ろうか』と言う西条さんの声でみんなカラオケ店に入っていく。


……うぅ、なんかまた緊張で胃が…;


そんなの気のせいなはずなんだけど…なんとなく倦怠感。



やっぱりやめとけばよかったかな、なんて思いながら、部屋の一番端の席に座った。



「じゃあ自己紹介とかする?」


「そうだねー」



受付の時にもらったドリンクを飲みつつ、西条さんが『じゃあ俺から』と手をあげた。



「西条和哉(かずや)です。よろしくね」



会った時から西条さんが仕切ってくれてるので、しっかりしてる人なんだろうなっていうのは伝わってくる。


おまけにイケメンだし、優しそうだし…王子様タイプ。


なのに、意外にも耳に輝くピアスの数がえげつない。ちょっぴり怖い部分もあるのかも…?