集合場所のカラオケ店の前で待っていると、
同じ学校の先輩が2人待っていた。
「芽依〜!こっち!」
先輩のもとへ行くと、先輩が大人っぽい笑顔で迎えてくれる。
この人たしか、芽依と同じバイトの先輩だ。
その繋がりで誘われたんだ?なるほどね。
「あ、柚ちゃんだよね。
芽依からよく話聞いてるよ」
「あ…初めまして!
今日はよろしくお願いします!」
ペコ、と頭を下げたところで、
こちらに近付いてくる人影に気付く。
見覚えのある白のブレザーを着た男の人が3人。
朝の通学時間に見るそれとは、ちょっとだけ違う。
普通はピッチリ締められているネクタイは、今はかなり緩められていて。
それに合わせてシャツのボタンも2個ほど開けられている。
……正直、あのエリート校のお高く上品なイメージとは、大きくかけ離れていた。