学校が終わったら、寄り道もせずに真っ直ぐにうちへ帰った。


……蒼が帰ってきたら、ちゃんと話し合わなくちゃ…。


もし遊び人の1人って言われたら…それはそれで納得しないと、蒼と一緒にはいられない。


そんなこと言われたら嫌だなぁ…ってモヤモヤしていたら、


隣の家の玄関が開く音が聞こえた。




ハッと顔を上げて、部屋のカーテンを開ける。


蒼の部屋のカーテンは閉まってるから、見えないけれど…



「……蒼…」



ベランダに出て、小さく呟いたら、


蒼の部屋のカーテンが開いた。



「柚」



窓を開けた蒼が、嬉しそうに笑う。



「……そっち行ってもいい?」



かわいく首を傾げて言うから、


うん、と頷いた。



「ちょっと待って、着替えるから」