「なんで朝から泣いて
目パンパンに腫らして学校来てんの?」
「えへ、えへへ…」
「柚ってヘンな子」
芽依には呆れられちゃったけど、朝からいいことあったから何も気にしない。
……蒼、女の子と一緒じゃなかった。
手、振ってくれた。
それだけで幸せ。
「……で、ニヤニヤしてる原因は?」
「……ニヤニヤ…してる?」
「ずっとね」
『さては蒼くんかー?』と言われて、わかりやすくドキッと反応してしまった。
「…告白、したの?」
「……う、うん。
蒼も、私のこと好きだって…」
えへへへ、とデレデレな気持ち悪い笑みがこぼれてしまう。
頭をポリポリと掻いてる私に、芽依が
「付き合うことになったんだ?」
と言ってきて。
デレデレと浮かべていた笑みが、スッと消えた。
……あら?あらあらあら?
そういえば……



