「危ないよ…」



蒼から手を離して、俯きながら呟いた。



……やだな。


さっきお風呂でもいっぱい泣いたのにな。


また、泣きそうだ…。



「柚」


「……」


「髪、濡れてるの?
お風呂上がり?」



蒼が、頭に巻いていたタオルを取り上げた。



「……乾かしてないから、ダメだよ取ったら…」


「ごめん」



タオルをもう一度私の頭に乗せた蒼は、


わしゃわしゃと私の頭を擦った。



「わっ、…蒼…!」



かなり強く擦られて、痛いよ、って顔をあげたら。



「……!」



蒼から、触れるだけの優しいキスが降ってきた。