好きになってはいけません。









「蒼?
こんな時間にどこ行くの?」


「コンビニ」


「気をつけて行きなさいね」



夜の8時過ぎ。


ラフな格好で近所のコンビニまで歩いた。


……別に何も用はないけど、


夜風にあたりたい気分だったから。








コンビニに着いて、何も買わずに帰るのもなぁ、と思ったので


スイーツでも買っていこうかとスイーツコーナーへ向かう。



……何にすっかな。


プリンうまそう。あ、でもシュークリームもいいな。


こんな時間だから、どっちも1つずつしか残っていない。


……よし、プリンにしよう。


そう決めてプリンのカップを手に取ろうとしたら、


伸ばした手が、隣から伸びてきた手とぶつかった。



……うぉっ!まさかプリン狙い!?


なら譲ろうかと、『すいません』と声をかけて横を見ると



「……蒼」



驚いた顔で俺を見る、クマと目があった。