「………」
「なぁ、なんで?」
「……知らない。
自分で考えれば」
つい、冷たい声が出てしまう。
そんな私の態度が気に入らなかったのか、
フン、とイラついたように鼻を鳴らして、タオルを私に押し付けた。
「なに怒ってんだよ。
言ってくんなきゃわかんねぇ」
「……怒ってない」
ただ、妬いてるだけだもん。
「……怒りてぇのはこっちだよ」
「……え…」
「……二度とこんな面倒なことさせんな」
『ほら、早く取れ』と、いつまでも受け取らない私にまたタオルを押しつける。
……面倒なこと、か。
こうやって、私が忘れ物して届けるのが?
なんだか、二度と自分に関わるなって、言われてるみたい…。



