昨日、蒼のお見舞いに行ったはずで


告白も…するはずで…


今日はなにか、変わっているはずだったのに。



いつも同じ朝。


向かいのホームの、蒼と見知らぬ女の子。


それを、一瞬だけ見て逸らす私。



遠くて、表情なんて見えないけど


知らない女の子の隣で笑ってる蒼を、見たくなかった。



ううん、知ってる女の子だとしても…嫌だ。



「また違う人」


「……」


「柚?」



隣からするクマくんの声にも、明るく返事する余裕なんてなかった。



「暗い顔。
どうしたの」


「………」


「蒼のこと?俺のこと?どっち?」


「……蒼の、こと…」


「じゃあ、“友達”として、
その悩み聞いちゃダメ?」