蒼のことを好きと自覚してから、1ヶ月が経った。
「柚、おはよう」
「……おはよう、クマくん…」
クマくんに、蒼への気持ちを伝えたあの日。
クマくんは、『もう一度“友達”に戻ろう』と言ってくれた。
だけど
『彼氏じゃなくなるけど、また彼氏になれるように努力はさせて』と帰り際に言われた。
そうまでするほど私のどこがいいのかって、何度も思った。
朝は今まで通り家に迎えに来てくれて、駅まで歩いて。
一見なにも変わってないようにも思ったけれど
“彼氏”じゃないから、手を繋がなくなった。
今までは隣を歩いていたのに、クマくんの一歩後ろを歩くようになった。
……1ヶ月経っても、クマくんへの罪悪感はずっと消えてない。