そんなことを言いながら、また大きなため息が聞こえた。



「……俺、言ったはずだよ。
蒼を好きでも構わないって」


「……うん」


「まだ……頑張っちゃダメ?」



その声は、少し、震えていて。


横目でクマくんを見ると、クマくんは額に乗せていた手で目元を隠していた。



「……頑張って、やっと振り向かせたと思ってたのに…また蒼に取られるのかよ…」


「クマくん…」


「また頑張ったら、振り向いてくれないかなぁ…」



独り言のように呟かれた言葉に、甘えてしまいたくなる。


クマくんはまだ…私を好きでいてくれるの?


こんな最低な…私のこと…。