「おーい」


「……ん…」


「もうすぐ着くぞ、柚」



呼ばれて目が覚めて、


目をパチパチさせると、私を見下ろす蒼と目があった。



「気持ちよさそうに寝てたな」



蒼が、目を細めて笑う。


それと同時に、頭を撫でられて…


寝起きでぼーっとしてたのに、一気に意識が覚醒してガバッと起き上がった。



「え、な、なんで蒼が…!」



隣は芽依のはずだったのに…あれ?


前の座席を見ると、芽依と友樹くんが隣同士になってる。


え…と…



どうして私は、蒼に膝枕される状況になっていたのでしょうか…?