「……いいよ、なんでも」 「よかった!」 「……ジンベエザメは…柚が好きで選んだのか?」 俺もその抱き枕のヒレの部分をちょんちょんっとつつくと、 柚が「うん」と答えて。 「大きくて、カッコいいから!」 ジンベエザメのこと言ってんのはわかってるんだけど なんとなくその言葉が、クマのことを言ってる気がしてモヤモヤした。 ……大きくてカッコいい…か。 『そういうとこで拗ねるのも小さいんだってば』 俺には、程遠いな。