好きになってはいけません。




「……いい女が見つからないだけ」


「嘘。
どんな女でも好意を寄せられたらすぐ食べちゃうくせに」


「どんな女でもは嘘だろ。さすがにブスは相手しないかな」


「ひどいなぁ蒼」



クスクス、と笑う笑美に、手を伸ばした。



「……やっぱり、寂しいんじゃん」



笑美は俺の手をとって、両手でぎゅっと握った。



「……そうかも。
寝不足だし、この部屋最悪」


「じゃああたしの部屋行く?」


「………」



さっきの、


朝の柚を思い出して、目を閉じる。



『じゃあ笑美の部屋でも行こうかな』


『え…っ』



嫌そう…っていうか、ちょっと泣きそうな顔をする柚。


なんで、そんな顔すんだよって、思う。



都合よく考えたらさ、


嫉妬してくれてんのかな…とか、思うけど



柚にはクマがいるのに、そんな気持ちを俺に持つはずがない。