「──……い」


「……」


「あーおーいー!」



体を布団の上から揺すられ、耳元で大声を出されて、眉を顰めながら目を開けた。



「……笑美?
なんでここに?」


「友樹から聞いた。
蒼が水族館行かないっていうから、あたしも留守番することにしたの」


「なんでだよ、行けばいいじゃん」


「……蒼が、寂しがると思って」



柚のベッドに腰を下ろして、俺を見る笑美。



「……別に、寂しくねーよ」


「ホントかなぁ。
だって珍しいじゃん。
蒼、あの合コンの後からずっとフリーなんだもん。
ここまでフリーの期間が長いことなかったじゃん」