蒼がボソッと何か呟いて、チッと舌打ちした。
「……蒼?」
なにを言ったのかわからなくて首を傾げると、
はぁーー、と長いため息を吐かれた。
「なんでもねぇ…。
それより今日は、水族館行くんだろ」
今日は帰る前に近くにある水族館に行くって言ってた。
それがどうしたんだろう?と思ったら
蒼が枕元に置いてあった財布からお金を取り出して、それを私に差し出してきた。
「それでデッカいぬいぐるみ買ってきて。
柚好みのやつでいいから」
「……なんで?
蒼も一緒に…」
「……めんどいから行かねぇって、
友樹に伝えといたから」
それだけ言うと、私に背を向けて布団を被ってしまった。
……もう伝えたって、最初から行く気なかったのかな…。



