好きになってはいけません。




もう一度『ごめんなさい』と言うと


クマくんが小さくため息をついたのがわかった。



『……だから行かせたくなかったんだ』


「…ごめ…っ」


『柚は、ちゃんと友達でいようとしてた?』



ちょっと怒った、クマくんの声。


クマくんには見えないのに、無言で頷いた。



“友達”でいようとしてた。


出来るだけ2人にならないように気をつけてたつもりだった。


でも


着替えを邪魔してきたのも、海に強引に入れられたのも、全部蒼から。


『俺に流されんな』


私はそれに……流されたんだ。