好きになってはいけません。




遊んでいた場所より少し離れたところにある海の家で、かき氷を買う。


笑美たちの分はいいとして。


……柚に買ってってやろうかな。



柚が好きなイチゴ味のかき氷と


自分の分に、ゆず味があったから買ってみた。


メニューの『ゆず』って文字見て、即決。


我ながら、キモいな…。







かき氷のカップを両手に持って歩いていると、


友樹がこっちに向かって歩いてきた。



「友樹もかき氷買いにきたのか?」


「おう…」


「?」



なんか、元気ねーじゃん。



「どした?」


「芽依ちゃんに、嫌われたかな…」



……あー。柚のもとに行ったから、飽きたんだと思ってんのかな。