偽りのキス


電車から降りて改札を出たところで


「蒼ちゃん!」


綾ちゃんの声がした




目の前に綾ちゃんがいた


またアイツもいた




「綾ちゃん…」




「蒼ちゃんの、彼女?」

綾ちゃんが乙を見て言った





「…いや…同じ学校の子…」




「そっか、蒼ちゃん一緒に帰る?」




「いや、いいよ…」

オレはアイツをチラっと見て言った





「じゃあ、先に帰るね!
気をつけてね」



綾ちゃんはアイツと腕を組んで
マンションの方に歩いて行った



綾ちゃん…