偽りのキス


私もお弁当を片付けて
蒼汰の隣に仰向けになった



視界が全部空だった


空に吸い込まれそう…



背中のコンクリートが温かくて




「気持ちいいね…」



「だろ」




キーンコーンカーンコーン…



昼休みが終わるチャイムが鳴った




蒼汰と一緒にいる時間は短く感じた




「5限なに?」



「数学
蒼汰は?」



「わかんない」




蒼汰は教室に戻る気配はなかった



5限サボる気だな…




私も空の雲をずっと見てた