「別れよ」


「えっ…」


コイツ、一応顔は整ってんだし、女子からモテんだろ。

「どうして!?ねえ、僕のこと嫌いになっちゃったの!?」

またその言葉かよ。


「ああ。うざいから」

ここで正直に答えると、コイツ…巫の顔はぐしゃっとなる。


そういう顔、向けられても困るんだけど。


「じゃあな。関わんなよ」

「ふざけんなよっ!」

おわっ!?


殴りかかってきた。


甘いわっ



飛んできた拳を掌におさめ、握りしめ手首を捻る。


このまま肩を引き抜くことなど容易い。


背だって私の方が8cm高い。


力だって、倍はある。


「ふざけてないし」

さあ、コイツどうしてやろうか。


煮るのも焼くのも、めんどい。


放置だな。


「僕はぁぁぁ!
鈴のこと大好きなのにぃ。・(つд`。)・。」

「ふーん」

だから何だ。


好きだからうざいことしてくんの?


意味分かんないことを理由に暴走してんなよ、鬱陶しい。

「あばよ
ヤンデレを理解してくれるやつを選べよ、今度は」


そんなやついるか分かんないけどな。


END