―――ミーンミーン
一週間しか生きられないというセミの鳴き声で起きる八月。
夏休みは楽しいけれど、楽しくない微妙な一ヶ月。
もちろん美咲と遊ぶ時間が増えることはうれしいけれど…。
休みの日ぐらいずっと寝ていたいと思っても、何かの音が聞こえたら寝れない私にとって元気な彼らは敵でしかない。
十時に起きることこそが理想なのにスマホに表示される時刻は5時半。
二度寝ができない私はため息をついてベットから出て布団を整える。
そしてパジャマ姿からさっさとチェンジして顔を洗ってリビングでカフェモカを作る。
カフェモカを持って階段を上って部屋にある白い勉強机に置く。