地元の人ならだれもが知っている時計台の下には人だかりができていた。


あそこにいるのかな。

そう思って近づくと頭一個分小さい女の子たちに囲まれている先輩。


まさかの逆ナンをされていてもツンケンしている先輩。


女嫌いって噂本当だったんだ。



先輩はまだ気づいていないんだろうけどどうしよう。


あいにく私はあの中に入っていけないほど弱々しい。


仕方なく電話をかけることに……。


プルルルルと鳴らすと3コール目で、でてくれた。



『もしもし、まだついてないの?』

『ついたんですよ⁉大人気の先輩が目の前にいます。だけど入る勇気なんてなくて』

『わかった。とりあえずここから出るよ』

『おねがいします…』