……普通に紳士。 「で、何?」 奥に行くと振り向いて問いかけてくる先輩は少し首を傾ける。 朝から緊張していたこれが終わる。 「付き合ってください」 綺麗だなって思ったけど恋愛感情がないから『好き』とは言わない。 どこを見ていいのか分からなくてまた床を見ることにした。 「いいよ」 上のほうから低い声が聞こえる。 「今なんて」 びっくりして先輩と視線がぶつかる。 「わっ!」 目を大きく開けていると左手を引っ張られて硬い何かをあてられる。 ぷはっと顔を出せば至近距離で目が合う。