教室の中には一階にある食堂に行ったり、パンやジュースを買いに行ったりする人が多いために半分の生徒がいなくなっていた。
「でもさ、プラスに考えればいいんじゃん」
プチトマトをつまみながら美咲は言う。
「プラスに考える……?」
「そうそう、もしかすればイケメン彼氏ゲットできるかもーって」
と今度は意味不明なことを笑顔で言ってくる。
そんなの絶対に嫌だ。
「ありえないよ、いい返事がくるなんて。それにそれはそれで困る」
好きでもない相手と付き合うなんて最悪な展開すぎる、
「えー、いいと思うけどな」
いつの間にかお弁当の中のおかずもどんどんと消えていき、ついには空になっていた。

