晴奈は、名前の通りお日さまみたいな女の子だった。
あたしとは正反対の、可愛らしい女の子。
明るくて、天真爛漫で、愛想笑いというものを知らない女の子。
そのくせ寂しがり屋で、訳ありで、ちょっと強気で自分の信念を曲げないところもあって、涙もろい。
あたしとは正反対。
だから、なのか、
あたしはいつからか、泣けなくなった。
晴奈があたしの分までりゅうちゃんの近くで泣いて、
りゅうちゃんがそれを慰めて。
あたしは晴奈が来てからは独りで泣いていた。
でも、いくら泣いてもりゅうちゃんは現れなくて。
…いつの間にか泣けなくなった。

