「お母さん、うちの親に 気を使って下さって。すごく心配しているの。」

奈緒が言う。
 
「そうだね。そろそろ、具体的に 結婚の準備 しないとね。」

翔が言うと
 

「結婚式、大変だよ。」

と奈緒は 真面目な顔で言う。


別々の医局に 所属する二人。


招待客を決めるだけでも、相当な 苦労になりそうだった。
 


「早くしないとね。奈緒、ウエディングドレス 似合わなくなっちゃうから。」


翔が 笑いながら言うと、
 

「ちょっと。すごく失礼なんだけど。」


と奈緒は怒った顔をする。