翔の言葉に、樹は頷くと、
 

「うちの本社が入っているビルで、テナントに 空きがあってさ。管理会社に 聞いてみたら、クリニックにちょうど良いって 言うんだよね。」


樹の言葉に、
 

「そこで 俺達が開業するって?無理だよ。」

と翔は 笑顔で言う。
 

「ちょっと調べてみたけど。20代後半で 開業している人も多いよね。経験的には、二人とも 大丈夫でしょう。」


樹は笑顔で言う。


 
「兄貴、クリニック開業するのって いくらかかるか知っている?銀行から 融資を受けるにしても 俺達 まだ頭金も 貯まってないよ。」



翔が 呆れた顔で 樹を見て言うと
 


「お金の心配は しなくていいよ。うちで用意するから。」

と樹は答えた。
 
「そんな。」

と翔と奈緒は 同時に言う。