アンサンブル ~翔


「でも 本当に お祖母ちゃんと話していると 癒されて。安心して。だんだん 弱音を聞いてもらったりして。お祖母ちゃん 本当に優しくて。何も 助言とかしないのに 私、すごく救われていて。お祖母ちゃんの前で 泣いたこともあるの。」


話しながら 奈緒は、涙汲んでくる。


翔は 驚きと感動で、胸がいっぱいになってくる。
 


「私、何回も お祖母ちゃんの部屋に行って話したの。でもお祖母ちゃんの部屋 いつも家族が来ていて。中々 私が入る時間 なくて。夜、覗いてみると 廣澤君がいて。」


と奈緒は 泣き笑いのような 表情をする。
 

「私、お祖母ちゃんと話して 気持ちを 切り替えられたの。今 私が 医師でいられるのは、お祖母ちゃんのおかげだよ。」


奈緒が そう言った時 翔の中で 何かが弾けた。

奈緒の中に 翔と同じ思いを見て。



今まで ただの同期だった奈緒が 急に 貴重な存在に思えていた。