「翔も 少し、横になりなさい。いつも夜更かししていて。体壊すわ。」 お祖母様は 優しく言う。 自分の命が消えかかっているのに。 翔の体を 心配するお祖母様。 「俺は、大丈夫だよ。若いからね。」 翔が明るく答えると、 「医者の不養生って、本当だったのね。先生達 みんな 働き過ぎだもの。」 とお祖母様は 静かに言って そっと目を閉じた。 翔は、お祖母様の浮腫んだ足を 撫で続ける。 少しでも お祖母様の体が 楽になるように。