夜の蝶

#家族#

そして私たちの間には新たな命を授かり、男の子を出産した。

名前は、生まれてきたらその時に決めよう!と話し合っていた。

生まれた日は、偶然にも豊との結婚記念日の日。

「ゆうに似てくっきり二重だな」

「そうだね!ところで、名前どうする?」

「“豊”はどうかな…?」

社長は控えめに言う。

「実は私もおんなじこと思ってたんだ」

私と社長にとってかけがえのない存在である元夫の豊と同じ名前の同じ漢字。

豊との結婚記念日の日に子供を出産するなんて“運命”としか思えなかった。

もしそれを豊が知ったら不快な気持ちになるかな?

それでも私たちには“豊”というこの名前しか浮かばなかったです。

家族が増えて今とても幸せです。

優しい豊の事だから心の底から祝福してくれるよね?

豊が与えてくれたこの幸せを私は絶対に壊したりはしないよ。

「俺が近くにいると俺に対しての罪悪感で2人とも苦しくなるだろう?俺は小さい頃から行きたかったアメリカで優雅に暮らすよ」と言って、豊は海外へ旅立った。

最後の最後まで気を遣わせ、最後の最後まで優しかった豊。

今は豊がどこにいて何をしているのかも分からないけれど、神様にお願いしたからきっと幸せになってくれてるよね?

あなたが幸せになっていることをいつか私たちに胸を張って自慢しに来てください。

それが私たちにとって生きがいの1つです。

その日をいつまでも、旦那と子供の豊と待っています。

幸せを与えてくれて本当にありがとう。

心から感謝をしています。

あなたのことは一生忘れません。