ついに心電図のモニターのアラームが鳴り出して、医師達は蘇生の手を止め、
「17時37分ご臨終です」
とだけ言って身体中の管を外し、
私達に頭を下げて部屋を出ていく。
ご両親の嗚咽が泣き声に変わった瞬間だった。

眠るように綺麗なままの
秋の顔を見つめて頬を撫でた。
温かかった体温がじわじわと冷えていくのが分かる。

「秋、よく頑張ったね。もう大丈夫だよ」

沢山痛かったね
沢山泣いたね
でも、もう大丈夫。
私も、もう1人じゃないよ。だから安心してね。

「秋」