「結論から申しますと、もって1ヶ月といった所です」

頭の中が真っ白になった。
そこに看護師さんが飛び込んでくる。
秋がようやく目を覚ましたようだった。
それ以上は何も聞かず、母と共に医者に頭を下げて彼の病室へと走りながら向かう。
今すぐにでも、彼を抱きしめたい一心で、
病室の前にたどり着く。

「お母さん、待合室で待ってるから。
命は秋くんに付き添ってあげて」

気を利かせて立ち去っていく母の背中を見送ると、私は勇気をだして病室の扉を開けた。