さぁっと頭の血の気が引いて行くのが分かった。慌てて服をめくってみたり、
全身をくまなく調べてみたが、それらしい傷は見当たらない。
母が直ぐに救急車を呼んだ。

「意識がありません!!」
「家族の方ですか?彼を病院に運ぶので、このまま乗って下さい!!!」

駆けつけた救急団員に流されるがまま
共に救急車に乗り込む。
その間も秋は一向に目を覚まさず、
注射を受け、色々な管に繋がれていた。
ついさっきまで、あんなに元気だったのに。
君の身体はどうしてしまったの。

秋について、聞かれた質問に答えながら
ただただ彼の無事を願うのだった。