全ては君のために

顔をあげると、いやらしいくらい端正な顔立ちをした男の人がハンカチを差し出して立っていた。

弱っている時に優しくされると気持ちが溢れて止まらなくなる。

あたしは、差し出されたハンカチを受け取り、声を上げて泣いた。

あたしが泣いている一時間くらいの間ずっと、彼はやさしく抱きしめてくれていた。