中「いや、なんかボーッとしてたから。」


「…あ、うん、大丈夫。ただ悠斗さんの手が冷たくて気持ちいいなと思って。」


中「真湖の体が熱いだけだよ。もしかしてさっきより熱上がったんじゃないか?」


抵抗する暇もなく体温計を脇に挟まれて、腕を抑えられた。


中「うわ…やっぱり上がってるな…。」


一気に悠斗さんの顔が険しくなった。ついに39℃後半まで突入しちゃったかな…?


中「ちょっと待っててー。」


そう言って、悠斗さんはドアの方に向かっていった。そしてもう一度私の方に振り返った。


中「すぐ戻ってくるから逃げるなよ?」


「…は…い」


今の状況なら逃げれるけど、体が重すぎていうこと聞いてくれない。