「さて、デートに一緒に来てもらおうかな」

激しいキスのせいで腰が抜けたオーロラを抱き上げ、アルフィーがニヤリと笑う。オーロラは胸の高鳴りを今度は誤魔化せなかった。



オーロラが連れて来られたのは、庶民が入ることはできないであろう高級そうなバーだった。豪華なドレスや立派なスーツを着た人しか周りにおらず、オーロラは緊張する。

「緊張しなくていい。ここに来ている数人はどうせ成金さ」

アルフィーはそうオーロラに囁き、カクテルやおつまみを注文する。オーロラは店内に流れるBGMをボウッと聴いていた。

アルフィーは会社の社長をしている。だからこそ、このような場所に入れるのだ。それと同時に自分がこの場所にいてはいけないという思いにオーロラは胸をいっぱいにしてしまう。

「アルフィー、やっぱり私は帰った方がいいのよ。ここに……あなたの隣にいるべきじゃない」

そう言い帰ろうとするオーロラの腕が引かれる。「そんなこと言わないで」とアルフィーがオーロラを見上げていた。