「何を真昼間から発情している、猫かアンタは」

「もうッすぐ意地悪言う。
でも意地悪な所も好きよ」

素直じゃなくて捻くれた顔も可愛い。たまらず彼女の身体をこちらへ抱き寄せる。

「そんなのは、知っている。アンタがどれだけ俺を好きかなんて」



雪 ひと粒振り落ち
その白さに目を奪われ

この手の中揺れ堕ちた
世界で一番美しい物を
いつだって、君は教えてくれた。




もう自分を隠さなくても構わない。どこに逃げなくても良い。

そのままの俺を必要としてくれた、君に出会えたから。

君の瞳から流れる涙がどこまでも優しいものだったから、その優しさで心を満たして
また前を進んでいける。

君の無意識な優しさが、いつもどれだけ俺を揺らしているかなんてきっと分かっちゃいないだろう。

それがどれだけ特別なものだったか、きっと君は思いもしない。