いいよ、と言われたが無理やりそれを押し付けた。今度からはちゃんと考えてから行動する。
…だから、俺を見捨てないでくれ。美麗がいなくなったら俺は抜け殻になってしまう。
けれど、今日の美麗はいつになく甘えん坊だった。広い客室内。俺の膝の上から離れようとせずに、まるで雪のようにずっとくっついてくる。そして、なんと美麗自ら俺へとキスをしてきた。
その可愛らしい彼女の行動に、俺の理性は爆発寸前ではあった。…なんせこの3日間会う事もなかったわけだから。
「美麗」
「西城さん…好き。」
だからどうしたと言うのだ。変な薬でも飲んだのではないのか?
ぎゅーっとしがみついてきて、何度も何度もキスをしてくる。…俺を挑発している行動ととっていいか?
そっと美麗の胸に触れると、彼女はそれを拒否せずにこちらへ身を任せてくる。いつもであるのならば、昼間から何よッ!と言ってくるような女が。
押し倒しかけた、その時、だった。
コンコンと客室をノックする音が聴こえ、思わず美麗は俺から離れた。
「お休みの所を申し訳ありません。常務の西門と言うものですが……」
西門。その言葉でピンときた。 俺が出会った頃は、支配人だった筈だが名前に間違いはない。
扉を開くと、父と同じくらいかそれよりか少し年上の男性が立っていた。
少しふっくらとした丸顔で、優しさが顔に滲み出ているような男性だった。ゆっくりとお辞儀をして目を線にして微笑む。



