お金持ちと言っても、それぞれに事情があるようだ。佐久間さんと、西城さんではちょっと違う。
佐久間さんには、自分の将来の明確な目標があるらしく、それに対して家族も寛容なようだ。
…けれど、西城さんの家は違うだろう。
「だからもしも美麗ちゃんが西城さんと付き合う事で劣等感があるのなら、そういうのはあんまり関係ないんじゃないのかな?
西城さんも美麗ちゃんにそれを気にされたら辛いと思うよ…?
まぁ、別れてくれたら俺はそれはそれで嬉しいんだけどッ!」
「もぉ~…佐久間さんったら」
この人は、きっと優しい人だろう。
冗談めかして言っているけれど、わたしの悩んでいる所をきっと理解している。
西城さんの家族が佐久間さんのように理解があればそれはいいのだと思うけれど、少なくとも婚約者と言っているおじい様はわたしの存在を知れば面白くはないだろう。
「それにしても美麗ちゃんって本気で西城さんが好きなんだね」
「まぁ……好きです」
「ちぇー…。少しでも入り込む隙があるかなぁって思ったのに」
「ありません。ぜんっぜんありません、1ミリもありません」
「アハハ~そこまで言い切るなって~。
まぁそんな一途な子だったなんて思っていた以上にいいなぁとは思うけど…
もうこっちからは連絡を遠慮しておくよ。今日は約束通りランチにも付き合ってもらったしね。
美麗ちゃんはもしも西城さんと別れたとか、飽きたとかあったらいつでも連絡してきてよ~ッ。
俺、マジで美麗ちゃんがタイプなんだよね~」
「もう、口が巧いのッ…」
「本気だし~。ねぇねぇデザートも食べようよ。俺甘い物大好きでさー。
ここのパフェめっちゃうまいよぉ!」



