今日はまた不本意な言葉と行動で彼女を傷つけ、泣かせてしまった。

友理奈から何を聞いたのだろうか。あんな女と関わるべきではなかった。結果として美麗を傷つける形になってしまったんだから。

いや、もしかしたら無神経な事を言い友理奈を傷つけてしまったのは俺の方なのか…?そうだとしたら俺だって悪い。

もう切ろう。必要のない女は全部切ろう。セフレやその場限りの女など、もういらない。どこまで行っても空しい関係なんだから。それに、美麗をもう、傷つけたくない。

そこまで考えて自分の中で疑問が浮かび上がった。

俺は何故ここまで美麗を気にし、彼女の一挙一動に心揺り動かされ、抱きたいと思っているのか。

「美麗、今日は本当にごめんな…」

背中を向けたまま、夜の闇の中に消えいりそうな位小さな声で囁いた。

隣からはスースーと僅かな寝息が聴こえてきたから、その言葉が彼女に届いたとは思えんが。
たったひとつ腑に落ちた事がある。



俺は、美麗の事が好きなのかもしれない。

それと同時に
俺は本物の馬鹿になってしまったのかもしれないな。