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あのお花見は最低だった。自分自身にげんなりした。
行くべきではなかったのだ。なのにいつまでも未練がましく、彼に誘われたからといって、尻尾を振ってついていってしまった。そこから間違いだったのだ。
高橋琴子―彼の想い人。
じっくり見れば見る程、どこがそんなに好きなのか問いたくなる。
とても小さな女の子。とても派手で、どこにでもいるような女の子のように見えた。
こちらが愛想よく挨拶したのに、どこかつまらなそうな不愛想な顔を浮かべて、これならばわたしの方がよっぽど良いじゃないの?と思ってしまった自分をまた嫌いになる。
西城さんや井上さんが好きになったからには、それなりの理由がある。けれどロクに話してもいない訳だから、彼女の良い所なんて分からないんだ。
けれど誘われたお花見で、井上さんは琴子さんを、琴子さんは井上さんをちらほら気にしているなんて、わたしじゃなくても気づく訳で、気づいていないのは当の本人たちだけだと思った。
だからこそ行くべきではなかったのだ。そんな現実を見せつけられるような真似をして。
申し訳ないと心から思った。
琴子さんがわたしにあんな酷い言葉をぶつけてきた事に関しては恨んでいない。その言葉はその通り事実だったわけで、井上さんの事は初めはこれっぽっちも好きじゃなかった。
だけどその言葉をぶつけた後、琴子さんが酷く傷ついた顔をしたから、わたしよりもずっと傷ついた顔をしたから。



