「ふぅん、確かに可愛いなぁ」

「だろう?」

「どこで見つけてきたんだ?すごくタイプではある」

「いや、だから、それは説明しただろう?そこでギャンギャン喚く馬鹿チワワのお陰でな、動物病院の獣医が無理やり押し付けたようなもんで…」

「いや、猫の話じゃねぇよ。この動画に写ってる女の事だよ。
いいなぁ、壊れそうな感じで泣きそうな顔…タイプだ」

「なッ!?
それはまさかのまさか…
美麗の事を言っているのか?!」

「おぉ、可愛い綺麗系って感じだな。お前が遊んでるタイプとは大分違う。珍しいな、こういったタイプを女にするとは」

「お前は何を言っているのだ?俺と美麗の間にはそういった関係はない。断じて、無い!
その女は俺が最も苦手とするタイプの女なんだ!しかし雪の預かり手が見つからなく、仕方がなく預けているだけだ」

「へぇ~…それはそれは。紹介してもらっちゃおうかな」

「それは駄目だ!」

携帯の画面から目を離した隼人はにたりといやらしい笑みを浮かべた。

なんだと言うのだ。何が言いたいのだ?違うぞ?それはそういった意味ではないぞ?お前、絶対何か誤解しているだろう?


「そういう事じゃなくて…
美麗はお前のような強面のヤクザのような男はタイプじゃないんだ。絶対に怖がって漏らしてしまうに違いない。
あいつはもっとこうふんわりとした女のように柔らかい雰囲気を持っている男が好きなんだ。それにその女は一見可愛らしくは見えるが、中身は中々に気が強く面倒くさいときている。
悪い事は言わない。止めておいた方が懸命な判断だ。」