【完】淡い雪 キミと僕と


そうはっきりと告げられた。

あの日涙が流れたのは、あなたに振られて悲しかった訳ではなかったと思う。

悲しいという感情よりかは、何で?と言った自分勝手な感情の方が大きくて、どうしてわたしをその気にさせといて、クリスマスまで一緒に過ごして置いて、そしてこのわたしの口から告白をさせて、好きな人がいるなど、どの口が言えたのだ。

何故わたしがこんな辱めを受けなくてはいけないのだ。

どこまでも自分勝手で、エゴイストな人間。プライドばかり大きくて、他人を大切にしないくせに、自分ばかり大切にされたいと願い続けた。


誰かに何を与えるでもなく、与えられる事だけを望んだ。美しさに鼻をかけ、沢山の人を傷つけてしまってきただろう。

いつだって他人の傷を見て見ぬ振りをしてきたくせに、自分の傷にはこんなにも敏感で、いつだって自分の事ばかり。

そんな人間には、相応しい罰だ。

世界中から「ざまあみろ」と言われている気分になった。


死にたい。もう死んでしまいたい。このまま消えてなくなりたい。こんな醜態を晒して、生きて行く事なんて無理。

もう死んでしまいたい!そう思ったわたしの口から出た言葉はたった一言だった。

’もうわたしの前から消えてください。’

酷い言葉を吐いて、彼との恋物語は叶うことなく終わりを迎えた。

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