「なぁー、琴子の欲しい物って何だろうか」
「そりゃ、金じゃね?そうでなかったらこの仕事してねぇだろ」
「でも金は受け取ってくれないんだよ。それどころか何かをプレゼントしてやるっていっても、自分で買うって言ってきかねぇ……」
この時期、俺らしくもなく隼人に恋の相談をしていた。
しかも職場まで押し掛ける始末。デリヘルの事務所つーやつあ、どこか空気感が悪かった。
それでも隼人はパソコンを弄ったり、電話番をしながらも適当に話を聞いてくれた。
隼人さえ呆れかえるほど、この頃の俺は琴子が全てだった。
「お前らしくもねぇなぁ。ココなんてどこにでもいるような普通の女だろ」
「いないよ、あんな女、どこを探しても、少なくとも俺の周りにはいなかった…」
「そりゃーお前の周りにはいないだろうが。歌舞伎町にはゴロゴロと転がってるがな。
まぁアレだな、物の価値とは人ぞれぞれ違うと言うのだから、大輝にとってココは特別な物なのかもな。まぁ俺はそれを咎めやしねぇけど
俺はココよりも上戸ちゃんの方が全然いいがなぁ~、いやガッキーも捨てがたいが…」
冗談交じりで、隼人はガハハと笑った。
そして思い出したようにパソコンに目を落としながら「あぁ、そういえば」と思い出したように言った。



