美咲は 体を満たし合うことの 大切さを 改めて知った。


熱く 満たし合えるからこそ 相手を信じられる。


ぬくもりが心を癒す。

その夜 濃密で 強い歓びに包まれて 美咲はぐっすり眠った。
 


「美咲 今日は早く帰れるから、夕食食べに行こう。」

翌朝 美咲は 薄化粧をして佳宏を起こした。

照れた顔で 美咲を見つめ、嬉しそうに 微笑む佳宏。
 

「本当?嬉しい。詩帆ちゃんと二人で おしゃれして待っているね。」


美咲は 佳宏の心が嬉しかった。


笑顔で答えると、


「そうだ。美咲 銀座までおいでよ。逆方向だから 電車 空いているでしょう。たまにはホテルで 食事しようよ。」

佳宏は、思いがけないことを言う。

佳宏も 美咲の変化を喜んでいる。
 

「行く、行く。あっ。でも佳宏のおごりだよ。佳宏が誘ったんだからね。」


美咲は 笑いながら言う。
 

「ちぇっ。これだよ。」

と言って、佳宏も笑う。