「そろそろ詩帆ちゃん、断乳しないといけないの。」

甘い気怠さのまま、美咲は 佳宏に言う。
 
「そっか。保育園、もうすぐだもんね。」

佳宏は 美咲の髪を撫でながら答える。
 


「うん。そうしたら、もっと佳宏に 詩帆ちゃんを 預けられるね。」

美咲は 佳宏の胸に頭を乗せて 上目使いに 佳宏を見る。
 

「いいよ。美容院とか ゆっくり行って。」

と佳宏は答えた。
 
「今までだって もっと 佳宏に頼めばよかった。」

美咲が言うと
 


「美咲、俺に 詩帆ちゃん取られるのが 嫌だったんでしょう。」

佳宏は優しく笑う。
 
「えー。まさか。」

美咲も笑ってしまう。
 


「あっ。逆か。詩帆ちゃんに 俺を取られるのが 嫌だったんだ。」


佳宏の言葉に、美咲は 笑いながら 佳宏の首を抱く。
 


「でも、そうかも。」

そう言って 佳宏に唇を重ねた時 美咲の体を 熱い思いが駆け抜ける。
 

「どうしたの、美咲。」

佳宏も 甘く美咲を見つめると 指が動き出した。