宴会の日から、このお屋敷は組の生活の場として動き出した。
季龍さんとは同じ生活空間にいるはずなのに、驚くほど顔を合わせる機会なんてなかった。
…というより、多分出払っている機会が多くてここに戻ってきているのすら怪しい。
そして私も、お父さんと幹部の人、そして奏多さんと森末さんくらいしかまともに顔を会わせることはない。
「あ、琴音さん。お疲れ様です」
「ニャー」
あ、いや。もう1人と1匹を除くだ。
「お疲れさまは心結(こころ)くんだよ。トラも懐いたねぇ」
洗濯物を干してくれていた男の子はへらっと笑顔を浮かべる。その足元にいるトラはあくびなんかしてた。
心結くんは関原の残党の人たちの中にいた。たまたまここに来ていた時に、いじめられてたところを引っ張り出した。
引っ張り出した責任は持てってお父さんに言われて、心結くんは私直属ってことになっちゃったけど。


