「琴葉」
「え?…え??」
呼ばれて振り返って、目を疑ってまた俺を見て目を疑っている。
「ほ、むら?」
信じられないと言わんばかりの顔で、両手が伸ばされる。
その手を掴み返し、お袋の額を突くと、お袋の瞳が一気に潤んだ。
「よぉ、お袋」
「っ焔!!」
逃げる暇も、避けることも出来なかった。
正面から抱きついてきたお袋は、こんなに小さかったかと思ってしまう。
それに、多分かなり痩せてる。
泣く泣くお袋の肩を擦っていると、少しだけ落ち着きを取り戻したお袋が顔を上げる。
「焔、焔…ほんとに、ほんとに焔だよね。私、夢を見てるわけじゃないよね」
「夢じゃねぇよ。散々探したんだぞ。夢にされてたまっか」


